寿司図鑑 640貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。

小姓鯛/コショウダイ

こしょうだい / コショウダイ
小姓鯛/コショウダイ
握り

倉橋島の日美丸さんにいただいた魚はハモ(本ハモ)とコショウダイであった。
 日美丸さんは「三日前にとれた魚です」と書いておられたが、コショウダイは卸ながらも、たかさんが「いいよ、なかなかいいもんだよ」なんて喜んでいた。

「ねえ、今回のコショウダイって面白い形だね。ちょっと丸くないかな」
「それは前回の鹿児島と比べて」
「なんとなくそう思っただけ、これもきれいな身をしているよ」

 本当に、何度見てもコショウダイの身はきれいだ。
 よく使うようになった魚だから、たかさんもさっさとネタの切り付けをする。
 だまって、ボクの前に二かん。

 何度食べてもコショウダイはうまい。
 シコっとした食感がいいし、そこに甘味がある。

『市場寿司 たか』でも馴染みのネタだから、倉橋島から来たからと言って特別な感慨はわかない。
 でも、倉橋島でとれるコショウダイも市場を通して東京に入荷してきて欲しいな。
 そんな話を、たかさんと一頻りする。

 さて、このたかさんにして四、五年前まではコショウダイに抵抗があったのである。
 ボクが持ち込んだのを食べてみて、「イシダイでもないイサキでもない中途半端な魚だな」なんて言ってた。
 それが今では、「もっと入荷してくるといいのに」に変わっているのだ。
 すし屋・すし職人に二通りの気質があると思う。

1すしネタはガンコに基本的なものだけしか置かない。
 高くても吟味したものを選んでいる。
 当然、一部の裕福な人たちだけの店である。

2いいものなら、何にでも挑戦していく。
 新しいネタだから値段もそこそこ。
 当然一人当たりの単価も低い。
 でもときどきハズレもある。(ハズレのない店もあるだろうけど)

 1のタイプは味は間違いなくいい。そして値段もいいのだ。この手のすし屋はボクには縁遠い。でもすし屋としては好ましいものだし、ボクもときどき行けるようになりたいな、と思っている。
 そして2のタイプの店には、これからどんどん増えていって欲しいと思う。そして新しいネタにどんどん挑戦してもらって、どんどん失敗もしてもらいたい。そしてこんな失敗も成功も、すし屋のオヤジとともに泣き笑いしながら、楽しめるお客も増やしたい。
 こういった意味合いでは回転寿司にも期待が持てそうに思える。

 閑話休題。
 倉橋島のコショウダイ、いい味だった。
 改めて日美丸さんに感謝。

日美丸へ
http://ww5.enjoy.ne.jp/~kogera0401/

寿司ネタ(made of)

コショウダイ
Crescent sweetlips, 台湾/花軟唇

コショウダイ
古くは関西以西に多く、関東に多い魚であったが、近年では関東でも普通。相模湾などではとれ過ぎて始末に困ることもある。馴染みのない魚なので大型で歩留まりがいいにも関わらず、安いのでもっと活用されるといいのではないかと思う。
上質の白身で寄生虫が・・・・
市場魚貝類図鑑で続きを読む⇒

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