寿司図鑑 1070貫目
ボラの握り
ぼらのにぎり / ボラ


江戸時代に高級魚だったボラも内湾や河口域の汚染によって、泥臭みが出てしまったこともあり、今や下魚である。
ただ、この泥臭みのあるのは汚染された海のものだけ。兵庫県淡路島の澄んだ海にいるものに臭みもクセもない。非常に上質で味のいいすしダネがとれる。
また旬は秋から冬だが、春のボラもけっしてまずくはない。大きいものは脂がのり、実にうまい。
春の淡路島のボラを握りにする。驚くべきはそのうま味である。臭みがないどころではない、実に味が濃い。濃いのに後味がきれいだ。
すし飯との馴染みも絶妙。見事な一かんである。
寿司ネタ(made of)
ボラ
Flathead gray mullet, 밀치
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