寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。
黒鯛/クロダイ
くろだい / クロダイ
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クロダイがうまいのは秋から晩春。夏は「かいず(クロダイの幼魚、すなわちオス)」はいいのだけれど大きいの(メス)はだめだ。
江戸から明治にかけて魚河岸では主役級の魚であった。これは冷蔵庫のない時代に、井戸水で生かしておけたためである。それが冷蔵運送技術が進み、また海水での活けが出始めると、途端に評価が下がってしまって今では間違いなく大衆魚だろう。でも一度は華やかにもてはやされた価値は今でも充分にある。
なぜなら外見は真っ黒でも身の色合いはとても美しく、また味もピカイチだからだ。『市場寿司 たか』に持ち込むと、
「クロダイ、ときどき使うよ。安いしうまいし、お客さんにも白身が好きな人がいるからね」
すなわちクロダイ大歓迎なのだ。これは安くてうまいが売り物の寿司屋には重宝である。川に上がるためか、野締めはほんの少し臭みが感じられるが、これを気にするのはおかしい。むしろ風味と思える心地よさだと考えるといい。
たぶん今回のは活け締めだが河口周辺のものだろう。スズキに似た匂いが微かだがある。
瀬戸内海などからくるものにはこの臭いはまったくなく、物足りないくらいだという魚河岸の長老もいる。そしてその風味があるせいで、すし飯が生きてくる。
たかさんに後2かん追加したのは言うまでもない。
2005/03/30
寿司ネタ(made of)
クロダイ
Blackhead seabream
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