寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。
昭和鯛/ワキヤハタ
しょうわだい / ワキヤハタ
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日曜日の尾鷲漁港見学は面白かった。
あまりに多彩、また見事な魚貝類に呆然として自己を失っていたように思える。
帰宅するや、もっと貪欲に、冷静に、「あれも見ておけばよかった」、「そうだ、こんなこと聞いてみるべきだった」なんて後悔がいっぱい湧き揚がってきた。
それほどに尾鷲漁港は魅力的だったのだ。
尾鷲漁港でたぶん「昭和になってから、まとまってとれるようになったがために“昭和鯛”と呼ばれている魚」がある。
水深100メートルを超えるところに生息するオオメハタ属の魚たちだ。
面白いのはオオメハタ属の魚を相模湾ではまとめて“白ムツ”、駿河湾では“デンデン”という。
オオメハタ、ナガオオメ、ワキヤハタと見た目はほとんどかわらない。
味も同じなので水産の世界では1種類となってしまうわけだ。
地元の魚を見続けてきている岩田昭人さん曰く。
「オオメハタもナガオオメもワキヤハタも、三種ともとれますよ」
ただ、14日の尾鷲漁港、見た限りではワキヤハタばかりだった。
これを持ち帰ったら、当然『市場寿司 たか』に急ぐことになる。
たかさんほど、オオメハタ属を好きなすし職人もいないだろう。
だまって七、八尾渡して、すぐに二かん。
「あれ、デンデンだよね。沼津に行って来たの」
「違う違う。尾鷲で揚がったやつ。三重県尾鷲市、日本一雨の多いところだよ」
たかさん、ホワイトボードに“デンデン”と書いているので、
「尾鷲だから“昭和鯛”って書いてよ」
ワキヤハタは上品な白身ながら、見た目以上に脂がのっている。
だから口に放り込むと、トロっとしている。
甘みが感じられて、すし飯とほどよく馴染んで、すううううっと口に消えていく。
「トレビアーンな味だね」
「たかさん、すしなんだからイタリア語はやめようよ」
「違うよ、フランス語だよ。トレビアーン」
岩田昭人さんの一日一魚
http://www.pref.mie.jp/OKENMIN/HP/ichigyo/
寿司ネタ(made of)
ワキヤハタ
Silverbelly seaperch
量的には少ないが上質の白身として、プロの間では非常に評価が高い。・・・・
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