寿司図鑑 911貫目
ケムシカジカの肝のせあぶり
けむしかじかのきものせあぶり / ケムシカジカ
握り Nigiri軍艦巻 gunkanmaki海苔巻 Norimaki丼・ちらし Don/Chirashi郷土ずし Kyoudozushiなれずし Narezushiいずし Izushiいなりずし Inarizushiその他 Others
見た目の悪い魚ほど味があるなどというが、本種などそれを通り越している。じーっと見ていると薄ら恐ろしくなる。
関東にはあまり鮮度のいいものが来ないので、青森で直にいいものを仕入れてきた。
これを至って普通のすし職人である、たかさんにつけてもらうが、つける以前に下ろすところからして大騒ぎだ。
「どこを持てばいいんだよ」なんて言うので、「棘には毒があるからね」などすったもんだの末、皮を剥くところはこちらが引き受ける
北海道で「皮剥杜父魚(かわむきかじか)」と呼ぶのは皮を剥いてから料理するからだ。皮を剥いて頭を落としたら至って普通の魚だ。
三枚に下ろしてネタの切り付けをして、食べてみる。
決してまずいわけではないが、たかさんが首を捻りながら、
「すし飯の味に負けてないかい」
「握りとして食えなくはないけど、食いたいと思わないかもね」
最近得意のバーナーを取り出して皮側をあぶり、肝をあぶってのせてつけてくれた。
「たかさん、これはうまいね。身はともかく肝がすごくうまい」
「この魚は肝が肝心だね」
2013/11/08
寿司ネタ(made of)
ケムシカジカ
英名/Sculpin,Shaggy sea raven
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