寿司図鑑 1499貫目
シロギスの握り
しろぎすのにぎり / シロギス
握り Nigiri軍艦巻 gunkanmaki海苔巻 Norimaki丼・ちらし Don/Chirashi郷土ずし Kyoudozushiなれずし Narezushiいずし Izushiいなりずし Inarizushiその他 Others
4月の声をきくと入荷量が増え。5月なかばには、これはというのが入荷し始める。そのこれは、を持って『市場寿司』に駆け込む。
「酢じめにするの?」
「いや、生でつけてほしい」
「しめた方がいいんじゃない」
基本的にキスは酢でしめることが多いようだ。江戸前で行われていた打瀬網の獲物だったので、正真正銘の江戸前ネタ。天ぷらほどではないが、キスの酢じめは基本中の基のひとつでもある。
小さな魚なので三枚に下ろして血合い骨を抜き、つけるのになにほどの時間もいらぬ。
口に入れたら、速、舌の上が天国に。優しい甘味が感じられて、すし飯と一緒になって、すし飯とケンカをしないで見事に融合。
たかさんに「にやつくな」と言われたが、ついつい顔がほころびてしまう。
「たかさん、こんな白身食べたかった!」
「そうだな。5月の白身かな? いやもう夏って気温だから、夏の白身か」
いずれにしろ、少々お高くても気にしない、気にしない。
寿司ネタ(made of)
シロギス
Japanese sillago
東京では江戸時代から打瀬舟などで漁獲していて、江戸前天ぷら種としてなくてはならないもの。都内では古くから需要の高・・・・
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