寿司図鑑 307貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。
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本田がれい/サメガレイ
ほんだがれい / サメガレイ


ケータイがなった。まだ6時前だ。八王子綜合卸売センター『高野水産』の社長である。
「あのさ、“ほんだ”っていうカレイ知ってるかな。うまいって言うんだけど。見た目が悪いんだ」
高速の上みたいなので、大田市場からの帰りだろう。これを聞いて即決で我が家が確保することにする。
“ほんだ”というのは三陸でのサメガレイの呼び名で、これがうまいのだ。高野社長が持ち帰ったサメガレイ、箱を開けた途端に「きったねえカレイだな」と知り合いの寿司屋が呟いた。
確かに粘液にまみれた黒いカレイはとてもうまそうには見えない。「これがうまいんだ」といいながら早速5枚に卸す。出てきたのは見事な白身である。
『市場寿司 たか』の渡辺隆之さんは丸の状態は見ていない。素直に握りにしてそのうまさに素直に感激してしまっている。
白身なのに脂がのっている。噛むとジワリと甘い脂が浮いてくる。たかさんが、
「握りにしてきれいだし、これなんなんだい」
というので撮影したデジカメの画像を見せて、魚の名前を教える。
「サメガレイか。これを仕入れるヤツは目利きっていう魚だな」
「珍しいね、ほめてくれるなんて」
「サメちゃんをほめたの」
寿司ネタ(made of)
サメガレイ
Roughscale sole
主な産地は北海道・東北だ。古くは粘液の多さや脂が強いので安い魚の代名詞であった。産地での扱いも悪く、余計に値のつかないという悪循環が生まれていた気がする。
それが近年の脂嗜好、粘液をていね・・・・
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