寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。
歯鰹揚げたたき/ハガツオ
はがつおあげたたき / ハガツオ
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我が家の定番料理に〈揚げたたき〉というのがる。
カツオ、ヒラソウダガツオ、スマ、ハガツオなどの脂がないものを、高温で揚げて、中ほどは生の状態というのを味醂(みりん)、醤油(しょうゆ)の地に漬け込むもの。
脂のなさや旨味に欠ける、小振りのサバ類にもってこいの料理法なのだ。
市場に和歌山県から大量にハガツオが入荷してきていて、鮮度的に“たたき”にするギリギリかなというもの。
でもこの日はめぼしい魚がなく、しかも高価であったので、この極端に安いハガツオを買い求めてくる。
この日は失敗が続く。
まずは帰り着いた途端、本日仕事に向かう時間が普段よりも一時間早いことを思い出す。
しかも、まだ雑誌『つり丸』の原稿を送っていない。
後はひたすら、しかも大急ぎでやるべきことを片づけていく。
その合間の〈揚げたたき〉作りである。
ハガツオは鱗を取る必要もなく、皮もそのままでいい。
とにかく三枚に卸して、骨を抜き、高温の油で素揚げ。
ここで大失敗。
〈揚げたたき〉を作る骨は油に腹を下にして滑り込ませないといけない。
なのに背を下にして放り込んでしまったのだ。
当然、粘質である皮がフライパンにくっつき油のなかで泳がない。
後は無残なるかな。
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これを漬けダレに漬けて深夜の酒のアテにしたら、「失敗の割りにうまいのである」。
興味本位に『市場寿司 たか』に持ち込んでみる。
なんども書いておくけど〈揚げたたき〉自体はうまいのだ。
ただこびりついた分、皮目がきれいじゃない。
それと少々揚げ時間を長く取りすぎた。
店につくと相変わらずちょんまげ切り男がいて、仕事明けのいっぱいやっている。
そこに差し出したのはいいけど、とにかく“けなす、けなす、ぼろくそ”に言うこと一分半。
とにかく握ったものはうまかったのだ。
少々甘めの種だけど、旨味成分の多いサバ科のハガツオだから旨味があるし、揚げた香ばしさもある。
「たかさん、ぼろくそに言うけどうまいじゃない。寿司はうまけりゃいいだろ」
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「バカ言うんじゃない。こんなものはネタとして失格。それにそんなにうまくもないだろ。芯まで火が通ってるだろ。揚げすぎだ」
「これだから素人は困るよな、たかさん」
ちょんまげ切り男が勝手に脇であざ笑うのだ。
寿司ネタ(made of)
ハガツオ
英名/Striped bonito フランス語/Bonite oriental スペイン語/Bonito mono
多獲性魚類で・・・・
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