寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。
松江市内『大鯛寿司』の十二かん、その九赤海老/ホッコクアカエビ
あかえび / ホッコクアカエビ
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エビがやっとでてきた。
関東ではゆでエビだが、ここではホッコクアカエビである。
島根で甘エビ(ホッコクアカエビ)? と思われるかも知れないが、生息域の南限なのである。
ただし、島根ではほんの少し混ざる程度、漁業対象とはとてもいえない。
面白いのは鳥取県東部ではそれなりに水揚げがあることだ。
全国的に甘エビでとおるホッコクアカエビを鳥取・島根では「赤海老」と呼ぶ。
目の前の産地はわからない。
鮮度がよく、抱卵個体であったようで卵が乗っている。
客としては島根もしくは県境近く、島根の水産物を大量に水揚げしている境港のものだと思いたい。
この握りとしての姿が美しい。
若い職人さんの腕が並ではない、ということがよくわかる。
甘エビ(ホッコクアカエビ)の旨さは甘さである。
甘みを感じさせるアミノ酸が、粘液に絡まるようにある。
そのため甘みが強く感じられるのだ。
甘く感じながら旨いのである。
そしてこの小さな一かんが甘い。
上にのった卵のプツプチして、鮮度がいいために身にも適度な食感がある。
苦みがまったく感じられない。
舌にほどよいサラサラした甘みだけが残っている。
これが地物(松江魚市場に出てきた近海のもの)なら、ホッコクアカエビの南限を食べてることになる。
ここに旅情を感じるのは甲殻類学をほんの少しかじったせいだ。
大鯛寿司 島根県松江市東奥谷町361-9
寿司ネタ(made of)
ホッコクアカエビ
英名/Deepwater prawn,Deepwater shrimp,Pink prawn
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