寿司図鑑 1526貫目
スズキの昆布締め握り
すずきのこんぶしめにぎり / スズキ
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スズキの成魚ほど旬がはっきりしているものはないと思う。フッコやセイゴは年間を通してあまり味が落ちないが、成魚では季節変化が大きい。秋の生殖巣が膨らむ時期から春まではあまり脂がのっていないし、身に張りがない。同属のヒラスズキが意外な時期に脂がのっているのとは大いに異なる。
春、4月のスズキを買ってみた。見た目よし、触った感じよしだったのに、脂もうま味も、身のボリューム感もイマイチだった。
これをすし職人のたかさんに渡すと、切りつけて真昆布の上に乗せて、そのまま30分ほど。適度に水分がぬけ、昆布の味がつきすぎず見事なできに。
奥行きのある味わいで、すし飯と一緒になっても存在感が際立つ。しかもイヤミがない。
「たかさんがこの(昆布締めの)やり方考えたのかな?」
「当たりまだろ、と言いたいけど知り合いのパクリ」
どうしたことやら、この日は正直&律儀。
これなら昆布の風味づけも自在にできる。たかさんの知り合いさん、あんたは偉い。
4月、5月、6月とスズキを買い求め、脂の変化をみる、そんな春なのであった。
寿司ネタ(made of)
スズキ
Japanese seabass
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