寿司図鑑 1247貫目

イボダイの握り

いぼだいのにぎり / イボダイ
イボダイの握り
握り

価格ランク

やや高級

 愛媛県産の立派なイボダイが河岸に並んでいる。まだ刺身でいけそうだ、と思ったら手が伸びてしまっていた。キロあたり2500円はかなりお高い。でも見事なイボダイを見るとついつい手が出てしまうのは、徳島県生まれのさがなのかも知れない。
 これをすし職人の渡辺隆之さんに渡すと、初めてでもないだろうに怪訝な顔をする。
「やっぱり『えぼだい』を刺身ってのにはなじめないね」
 下ろし身にすると、身に透明感はなく白濁している。これは野締めなのもあるが、身に脂が混ざり込んでいるためでもある。ようするに白濁したイボダイの刺身はうまいのである。
「色がよくねーな」と出てきたイボダイの握りは、それほど見た目も悪くはない。関東人である、たかさんが「『えぼだい』は干ものにする魚」と思い込んでいるから目が曇るのである。
 さて、これを口に放り込んだ途端に甘さがくる。そして身が軟らかいために、すし飯にあっという間になじんで口中から消え去る。甘味も、うま味も、すし飯の味も一気に来て一気に消えて行く。ということで2,3かん食らってこそ、この真味がわかるという握りである。
「これなら徳島県ならずとも、絶品だと思うはずだけどね」
2012年05月18日

寿司ネタ(made of)

イボダイ
Pacific rudderfish, Butterfish

イボダイ
日本列島周辺に多い中型の魚である。主に底曳き網、定置網などで上がり、流通量も少なくない。鮮魚は明らかに高級魚である。
一般には鮮魚よりも干もの(開き干し)として見ることが多いが、輸入魚のバターフィッシュなどと混同されていることが多い。本種の・・・・
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