寿司図鑑 1246貫目

ぼうぜの姿ずし

ぼうぜのすがたずし / イボダイ
ぼうぜの姿ずし
郷土ずし Kyoudozushi

価格ランク

並

 阿波徳島で単に「すし」というと握りずしではなく、むしろ家庭などで作る「姿ずし」なのではないだろうか? 空きの祭や祝い事などがあると作られていた。実際、魚屋さんに頼んだり、またスーパーなどでも「姿ずし用」の開きが売られている。姿ずしにするのは主にマアジか「ぼうぜ(イボダイ)」であった。
 今回のものは徳島県のスーパーで買い求めた「ぼうぜ」に塩をして寝かせて、甘酢に一日漬け込んだもの。甘酢には大量のすだちを絞り込んでいる。
 徳島県の家庭のすしの特徴は、この柑橘類を頻繁に使うことでもある。昔はゆずはただで手に入ったし、今でもお盆までは高いすだちも秋祭りの頃は大きなビニール袋いっぱいがせいぜい100円か、200円しかしない。すしにすだちというのも、昔は節約のためだったかも知れない。
 一日漬け込んだ、「ぼうぜ」ですし飯を巻き込んでふきんで姿を整える。これを「もろぶた」に並べていく。徳島生まれはこれだけで浮き浮きしてくる。出来上がると、また数時間寝かせる。本当はまだすし飯の生温かい内がうまいと思うのだが、子供に1本だけくれて、後はお預けである。
 さて、夕べになど、これに丸ごと食らいつくのだけれど、「ぼうぜ」は簡単に噛み切れ、頭まで柔らかい。魚らしいうま味もあるし、甘酢の、ではなく魚自体の甘味もある。そこにあっさりとした徳島ならではのすし飯がくる。すだちの香りが実に爽やか。子供の頃は、これを3つも4つも食べていたのだ。

寿司ネタ(made of)

イボダイ
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イボダイ
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一般には鮮魚よりも干もの(開き干し)として見ることが多いが、輸入魚のバターフィッシュなどと混同されていることが多い。本種の・・・・
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