寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。
白波多/ハタハタ
はたはた / ハタハタ
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兵庫県浜坂からハタハタの入荷が始まった。
それ以前にも入荷はあったのであろうけど、なぜだか浜坂の荷が初物に思える。
大振りのものも、小振りのものも腹がパンパンに膨らんでいる。
ハタハタは雄雌、産卵までは別々に分かれてくらし、雄なら雄だけで群を作る。
また雌よりも雄の方が成熟するのが早いとも言われているので、きっと雄のはずだと予想する。
『市場寿司 たか』に小振りのものを選んで持ち込む。
12〜14センチくらいの小さなものなのに、総て白子を持っている。
秋の浜坂産ハタハタは早熟な雄ばかりだった。
ちなみにハタハタは“ぶりこ”だけではなく白子も美味である。
白子入りのハタハタを煮つけるとうまそうだ。
たかさん、手際よく仕込みにはいる。
三枚に卸して、まず立て塩に30分。
よく水気を切り、酢に4、5分漬け込む。
ひと晩寝かせて、翌日にはすしネタとなる。
翌朝には、酢が馴染んでいて、ハタハタの持つ生臭みが消えている。
たかさんは薄皮をむき、速やかに二かん握ってくれる。
「たかさん初物いただきまーす」
「うまいだろ。もう何人かのお客に出したんだけど大好評さ」
偉そうに言ってくれるが、ハタハタの酢締めをすすめたのはボクなんである。
我が家ではハタハタを酢締めにしてちらしずしに使ったり、ボクの酒のアテにする。
最初、ハタハタを握りにするに生のままやってみたのだ。
これがダメ、うまくなかった。
それならと再度酢締めにして握ったら大大、大正解だったのだ。
だから毎年ハタハタの時期が来ると真っ先に「はたはたの握り」を食べることにしているのだ。
しかし、ハタハタの身のなんと旨味に富んでいることか。
その上、噛みしめると、ジワリと脂のような甘味旨味が染み出してくる。
さて、九月のハタハタは雄ばかりであった。
肌寒くなるにしたがい、子持ちのハタハタが出てくるだろう。
九月が終わって、神無月になる。
ここからの季節の進み方が早い。
あっという間に今年も終わってしまうのだ。
寂しいものだな。
寿司ネタ(made of)
ハタハタ
英名/japanese sandfish,Sailfin sandfish
古くは秋田県、山形県でとくに珍重していた。江戸時代から定置網、地引き網・・・・
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