寿司図鑑 734貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。

冬の青鰺/マルアジ

ふゆのあおあじ / マルアジ
冬の青鰺/マルアジ
握り

寒くなると脂がのってくるものは多い。
 例えばムロアジ類。
 クサヤムロ、ムロアジ、オアカムロにマルアジ。
 なかでもマルアジの入荷が目立っている。
 値段はマアジの三割安。
 大きさのことを考えると半値かもしれない。

 八王子総合卸売センター『総市』ミノルちゃんに目の前のマルアジの値段を聞くと、キロあたり500円だという。
 1本200グラムほどもあるのだけど100円玉一個で買えてしまう。
 これを『市場寿司 たか』に持ち込んでみる。
 すぐに卸しにかかり、皮を剥き取る。
「これ触ってみな」
 たかさんが銀皮を指でなぞる。
 真似してやってみると指が滑らない。
 ざらざらでもないし、ぬめっとして重い指触りだ。
「脂がのっているね」
「これどこで買った」
「ミノルちゃんのところさ」
「今日のマアジよりいいかもね」

 出来上がった握りも見事というしかない。
 ムロアジ属だからどうしても血合いが大きいのだけど、身が真っ白できれいだ。
 味の方は見た目以上にいい。
 濃厚な旨味があって、甘みは脂から来るもの。
「寒の時期の背の青い魚ってのはいいんだねー」
「そうだね」

 ここ数日、車が凍結しなくなった。
 それでも寒さは厳しく、外に出ると思わず襟をかき合わせてしまうのだ。

寿司ネタ(made of)

マルアジ
Japanese scad

マルアジ
マアジよりも若干暖かい海水温を好む。国内では本州以南で水揚げされている。外見はもっともマアジに近い。見分け方は、マアジと比べると断面が丸く、ほっそりスマートなことと、マアジは稜鱗(ぜんご)が測線のすべての部分にあるが、マルアジは後方にしかな・・・・
市場魚貝類図鑑で続きを読む⇒

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