寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。
小間八/カンパチ
こかんぱち / カンパチ
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手前がやや大きめの片身二かん、奥が小さい片身一かん。今回はあっとうてきに手前の方がうまかった
「梅雨あけたよね」
たかさんと八王子総合卸売センター『高野水産』で立ち話。
「いやいや、まだでしょ」
本日は漁業者の一斉休漁の日。
ボクが思うにも、漁業にたずさわる人の窮状は見かねるもの。
これではただでさえ、少なく、瀕死の状態の漁業が死滅してしまう。
今、政府に出来ることは、いかに速やかに石油値上がり分の補填をするかだ。
まったくどこの誰だろうね、未だに無駄な高速道路を造ろうとしている愚か者は。
ついでにもう新幹線なんていらないでしょ。
諫早湾の堰も早く開け放しなさい。
早く早く、漁業者に救いの手をさしのべていただきたい。
この国のお役人様よ。
実をいうと、これも仕入れに来ていた飲食店主や寿司職人との立ち話での内容に他ならない。
さて、その仲卸の店頭で見つけたのが小さなカンパチである。
小は10センチほど、大でも20センチ前後しかない。
荷主は和歌山県串本市の『出口水産』。
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和歌山県串本市『出口水産』は珍しい魚をよく出荷してくる
「これは煮つけようでしょうか、塩焼きかな」
なんて料理屋のオヤジが覗いている。
「まさか刺身か寿司ネタでしょう」
1本100グラム前後でキロ1000円也を数本、たかさんに手渡す。
これがやっぱりうまかったのだ。
いろいろ食べてみた。
20センチほどのもあれば、10センチをやっと超えるほどのもある。
「あれ何時だったっけ、暑い日だったよね」
その昔、小さなカンパチの脂がのり、トロッとしているのに感激したのであった。
●2005年8月19日の汐っ子小へ
http://www.zukan-bouz.com/zkanb/susizukan/02/09.html
さて毎年のように小カンパチを食べているけど、今年はどうだろ。
島根のマジマジ君がマアジの脂質を調べていたら、年々の変化が激しくなってきていた。
なんて話していた。
同じくアジ科のカンパチだって、毎年変わってきているに違いない。
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「きれいな身をしてるよ」とたかさん
さて、やや大振りのものがゲタに乗ってきた。
「片身二かん(片身で2個の握り)かな。それとこれが片身一かんの小さい方」
どちらも味はよかったのだ。
ただし脂の乗りはイマイチ。
「たかさん、今年はダメだね」
「そうでもないよ、これはうまいでしょ」
確かに、旨味が強くて、こんな小さい魚体の割に脂がある。
特に20センチをほんの少し超えていた、片身二かんがうまかったのだ。
「カンパチは偉いね。ブリの小さいのは味がないのに、カンパチは違うよ」
ブリとカンパチはアジ科ブリ属だから非常に種として近いのだ。
それなのに小さい時期の味わいは月と鼈(つきとすっぽん)なのである。
寿司ネタ(made of)
カンパチ
Greater amberjack, 杜氏鰤, 紅甘
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