寿司図鑑 1326貫目
ハタハタずし
はたはたずし / ハタハタ & フクロフノリ


現在のすしの原型のひとつは、「なれずし」である。塩をした生の魚介類に炊いたご飯を合わせることで、乳酸発酵が進み酸味とうま味が生み出され、保存性も高まる。要するに現在の調味する料理ではなく、発酵食品のひとつだったのだ。
それが山陰から北海道にかけては気温が低いので、単にご飯を合わせただけでは、乳酸発酵が進まず酸味やうま味が生まれなかった。それを補ったのが麹である。この麹を使った、「飯ずし」もすしの原型のひとつ。どちらが早いかというのではなく、別の系統だと思うべきだ。
塩をした魚介類に麹を加えて発酵させて、酸味よりもむしろうま味と甘味を醸し出した。サケ、ニシンなどでも作られているが、秋田県で作られているのが「ハタハタの飯ずし」である。古く秋田県では単に「すし」というと「ハタハタの飯ずし」のことだったという。
秋田県に一歩足を踏み入れるとスーパーでも魚屋さんでも普通に見かけるもので、秋田県人はこの穏やかな甘味が好きらしい。
ニンジンやフクロフノリを彩りに漬ける、その赤い色合いもどことなく秋田らしい。
今では北海道石狩市でも作られているが、この歴史に関しては先々の課題である。
寿司ネタ(made of)
ハタハタ
英名/japanese sandfish,Sailfin sandfish
北国の魚で本来はローカルな魚である。知名度が上がったのは1970年代ではないかと思うが、その頃すでに流通していた東京都周辺(東日本)までだっ・・・・
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寿司ネタ(made of)
フクロフノリ
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北にも生息域が広がるフクロフノリは比較的暖かい地域のマフノリと流通量は二分するように思える。
食用として、糊として利用されているが、「糊」としてはマフノリの方が重要。・・・・
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