寿司図鑑 676貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。

とろたく河童巻き/ミナミマグロ

とろたくかっぱまき / ミナミマグロ
とろたく河童巻き/ミナミマグロ
海苔巻

とても疲れた、どうしようもない朝だった。
 起き抜けの7時過ぎにはとても食べ物を口にする気力がなく、ぼんやりと本棚、パソコンの画面を見ていたのだ。
 それでも朝8時過ぎになると胃袋も、頭脳の方も目覚めてきた。
 とするとなにか食べたいのだ。
 家族は出払って、一人だけの朝。
 とにかく市場に行くと朝ご飯が食べられるのだ。
 関東ならではのクヌギやクリの雑木林。
 エゴノキ、コウゾなどの葉がサラサラと落ちてくる。
 その葉をシャリシャリと踏んで駐車場に下りていく。
 寒いというよりも冷たい晩秋の朝だ。

 やっと市場にたどり着く。
 『市場寿司 たか』で河童巻きをお願いすると、なぜか“とろたく”がついてきた。
「たかさん、頼んだのは河童巻きだけど」
「トロタクも食べなよ。疲れてるんだろ、目の下に隈ができてるよ」
 その細巻き2本文、上から見ると、とてもきれいなのだ。

 『市場寿司 たか』のマグロのたたいた芯は市販のものであったり、安い筋っぽいところをたたいたりする。
 今回のものはミナミマグロ(インド)の筋っぽいところをたたいたもの。
 この臨機応変なところがすし屋ならではなのだ。
 これを安っぽくて甘い東京タクワンを合わせる。

 ボクの能力で考える限り、マグロの味に甘味というのはとても合うのだ。
 それもすっぱい甘味。
 だから下手の東京タクワンの庶民的な甘味がマグロのまったり感にとても合う。
 この「トロ」とした旨味加えるに甘さにポリっとしたタクワン、まことにたまりませんね。

 母親に早く死に別れたボクには、遠足などのお弁当は常に店屋物だった。
 だから前夜届くのだけど、それが河童巻きというのが多かったのだ。
 その子供の頃からの河童巻きにトロタクはボクのささくれだった日々の癒しの味である。

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