寿司図鑑 1077貫目
本まぐろ赤み握り
くろまぐろあかみにぎり / クロマグロ
握り Nigiri軍艦巻 gunkanmaki海苔巻 Norimaki丼・ちらし Don/Chirashi郷土ずし Kyoudozushiなれずし Narezushiいずし Izushiいなりずし Inarizushiその他 Others
市場を歩いていると、マグロ屋ですし職人が集まって、店主が包丁を入れるのを見守っている。重さ100キロほどだろうか? すし屋が話し合いで取り分けて、ほんの少しだけだが、「てんぱ」の部分が残った。これを思い切って買ってしまう。中(なか/魚体の前後ちょうど真ん中くらいのところ)の中央部血合いの上の部分のほとんど筋のない部分だ。これを握りに。
すし職人をしていちばん使いたい部分だとのことで、たかさんをして浮き浮きとつけているのがおもしろい。
これを計三かんつけてもらい、立て続けに口に放り込む。三かんでは味がわからず、一息入れてもう一かん。こんなことはとても都心のすし屋ではできない。
さて、落ち着いて味わってみると、赤みなのに脂の甘さもある。ほどよい酸味、豊かなうま味が舌から脳に抜けて、笑えてくるのが止められない。
すし飯と合わせて絶妙の軟らかさ、一かんのすしとしてすんなに口中から消える。これを食べると脂ののりと味は別ものだと感じる。
実に大きな味の世界を持った、一かんである。
2013年02月14日
寿司ネタ(made of)
クロマグロ
Pacific bluefin tuna
市場魚貝類図鑑で続きを読む⇒