寿司図鑑 1275貫目
新子六枚づけ
しんころくまいづけ / コノシロ
握り Nigiri軍艦巻 gunkanmaki海苔巻 Norimaki丼・ちらし Don/Chirashi郷土ずし Kyoudozushiなれずし Narezushiいずし Izushiいなりずし Inarizushiその他 Others
コノシロの生まれてすぐの小指の先ほどの大きさのものを「走りの新子」という。この時季はキロあたり7万円とか8万円は当たり前。ただしこれは東京だけのことで、地方ではコノシロの稚魚など雑魚以下の雑魚でしかない。例えば、地方の漁師さんも内湾の浅瀬にいる小指の先くらいの小魚に、こんな法外な値がつくなんて思いも寄らないはず。
さて、法外な値で仕入れた「新子」は信じられないほどに脆弱。指でつまむと崩れてしまう。そっとスプーンなどですくい、出来るだけ触らないようにそっとそっと開いていく。50枚も仕込んだら日が暮れてしまいそうだ。当然、超高級なすしダネになる。
味はほんのりかすかにうま味があって、口のなかに放り込むとすし飯が崩れるのと同時に溶ける。
「あれれ、あれれ」とまことにはかない。こんなはかない味に江戸っ子は昔から熱狂していたのである。
2012年06月28日
寿司ネタ(made of)
コノシロ
Dotted gizzard shad
本種の若魚「こはだ」は東京では江戸時代以来、江戸前を代表する「光りもの」である。本来は江戸時代、握りずしの種を色合いと、酢でしめるという仕事をほどこす魚という意味合いから生まれた・・・・
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