寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。
穴子の蒲焼き/マアナゴ
あなごのかばやき / マアナゴ
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今年は私的に食品加工のすごさに開眼した年だ。
そのすごさを教えてくれた企業の方々には、感謝の致しようがない。
さて、その凄い加工品を作っている企業が島根県浜田市にもあって、それが中村水産である。
ここは加熱蒸気で魚などを約技術を持っている。
これを説明するよりも、食べた方が早いでしょうと、中村水産さんから、主力製品の「穴子の蒲焼き」が送られてきた。
さて、ここで十数年ほど時間を遡る。
島根県ではマアナゴの漁獲量が少なく、地元でもあまり食べる人がいない、そんな魚だった。
そんなマアナゴの漁獲量が増えてきたのだけど、一時は持てあますほどだった。
マアナゴの産地は主に太平洋側や瀬戸内海側。
日本海側では唯一、島根県の漁獲量が目立っている。
でも昔からの産地でないために、なかなか評価も上がってくれない。
それでは地元でマアナゴを加工して、名物にしてしまおうじゃないかと名乗り出たのが中村水産なのだ。
中村水産の「穴子の蒲焼き」のうまさは10月の試食で知っている。
今回はこれを八王子のすし職人、たかさんなどに食べてもらうことにした。
ちなみに『市場寿司 たか』は煮穴子を名物としている。
当然のごとく、たかさん、「これ加工品だろ」となめてかかっている。
まずは大振りの穴子をみて、「これ大きすぎない」と言いながら3等分にする。
蒲焼きだから、少しあぶる。
これを握ってみてもらった。
実はそれ以前に、味見したたかさんが黙ってしまったのだ。
「どうしたの」
「これ、どうやって焼いたんだろう」
「最新の機械らしいよ」
「いやータレの味は少しだけ気になるけど、それは握りとして気になるわけ、蒲焼きとしてなら、工場で作ったなんて思えないな」
「それで?」
「うまいね」
優れた加工品、というよりも立派な料理なのだ。
当然、握りとしても優秀極まりない。
ほどよく香ばしく、タレの味もいい。
「握りとしては好みの問題だね。少しすし飯との馴染みが悪いけど、穴子の脂の乗りもあっていいと思う」
すし職人数人に食べてもらったが、すべて合格だという。
やはり改めて、この国の食品加工のすごみを感じることとなった。
島根県浜田市『中村水産』
http://www12.ocn.ne.jp/~nakafish/
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